NPO Textile Technology Activation Association
2019.06.04 活動報告
5月27日に、第4回目の講演会および実習を福井大学産学官連携本部で開催した。「電子線グラフト重合法を用いる繊維の機能化」をテーマとし、はじめに理事長が今後の繊維産業の展開において電子線照射技術がいかに重要であるかを説明した。講演は、電子線グラフト重合の日本の先駆者である元福井県工業技術センター所長の宮崎幸司様から「電子線グラフト重合とは」と言うタイトルで電子線グラフト重合の原理を中心に解説いただいた。次いで、福井大学廣垣和正准教授に、電子線照射技術を用いた企業等との研究開発の実例を数多く紹介いただいた。さらに、NHVコーポレーションの越智裕美子氏に同社の設備等について、また、関西電子ビーム㈱の油治誠様には同社の10MeVの照射装置とその利用方法について紹介いただいた。最後に電子線グラフト法で実績を有する㈱ウエマツの上松信行氏に実施例を挙げていただいた。
午後にはポリプロピレン布帛について大学内の電子線照射装置を用い、グリシジルメタクリレートをグラフト重合させ、酸で加水分解させジオールを生成させる方法でPPを親水化する実験を行った。